狸の巻物 神社・神話の巻

神社とは

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この巻では、主に神社関連の知識を取り上げます。
そもそも神社とはなにかということ。
また、神社とはふつうその中心に本殿があり、そこに祭神を祀っているわけですから、
祭神、神道の神様についても紹介したいと思います。
また、日本の神様といえば神話をぬきにしては語れませんので、
主な神話についても見てみたいと思います。
それでは、まず、神社とは?というところから・・・。


神社とは

神社とは、日本固有のもので、一般に神を祀ってある建物やその敷地(境内)のことを言います。神を祀っている場所は世界中にありますが、日本の場合は神社と呼ばれるわけですね。

神社の神とは?

では、その場合の神とはなにを指しているのかということになりますが、とても広い意味があります。
日本人は、自然界にあるものすべてに神を見出し崇めてきました。つまり、元々は、日本を創ったと言われる創世の神々だけでなく、 森羅万象あらゆるものが神社の神として成立していたのです。山や岩、巨木など自然に由来するもののほかに、平将門や菅原道真のように怨霊とされ畏れられた人物などの場合もあります。
それでも、神社が、体系的にまとめられ性格づけされているのは、古事記や日本書記に記されている神話の神々の存在があるからでしょう。

仏教との関連は?

神社の祭神は神話の神々だけではありません。仏教の影響を受けて神となった牛頭天王や蔵王権現などの例があります。
6世紀の仏教伝来以来まもなく、神道と仏教は政治的にも信仰的にも様ざまに融合していきました。それがいわゆる「神仏習合」です。神社の境内に神宮寺を建てたり、仁王門があったり、寺院のなかに鳥居があったりするのはその影響でしょう。この神仏習合が解消し、神社と寺が分かれたのは、明治になってからです。

神社の数と種類は?

明治から大正時代にかけて、1村の中の社を1社に統合する施策がなされました。それにも関わらず、現在、全国の神社の数は8〜10万とも言われています。しかも、その数は曖昧です。実際のところは、小規模のものを含めるとそれよりも多いのではないでしょうか。

神社の種類は?

神社の種類というか分類ですが、大別して3つに分かれます。
ひとつは、伊勢神宮
これは神社のなかの神社とも言うべきもので、別格の神社です。
三重県伊勢市にある皇大神宮(内宮=ないくう)と豊受大神宮(外宮=げくう)との総称で、明治以降は神宮と言えば伊勢神宮を示しました。単に神宮と呼ぶのが実は正式な名称です。皇室はもちろん一般の尊崇とともに国民の総氏神たる地位にあるとともに、全国の神社の根源的な存在として本宗(ほんそう)と呼ばれています。戦後、宗教法人として神社本庁が設立されましたが、これは日本最大の宗教法人と言えます。伊勢神宮は、その神社本庁の本宗であり、日本全国約8万社の神社を包括しています。

さて、分類の2つ目と3つ目は、ひとくちに言えば、有名なものとそうでないものと言えそうですが、厳密にはそうでもありません(後述)。
10万もの神社の中で、わたしたちがよく知っている有名な神社はそれほど多くはありませんが、それでも各地方で有名なものを集めると300社ほどになるでしょうか。その300〜400社ほどの神社を別表神社(べっぴょうじんじゃ)と呼んでいます。
別表神社は、一部の規模の大きな神社について、一般神社と同じ扱いでは不都合があることから、「役職員進退に関する規程」において特別な扱いをすることと神社本庁が定めたものです。その対象神社が同規程の別表に記載されていることから、「別表に掲げる神社」(別表神社)と呼ばれます。

これは別格?

ということで、分類の2は別表神社、3はその他の神社ということになります。しかし、その他の中にも超有名な神社が含まれています。
例えば、日本一の初詣客を誇る明治神宮、首相参拝問題でいつも話題となる靖国神社など。これらは、その他というより、伊勢神宮と同様、別格の神社というしかありませんね。(ちなみに明治神宮・靖国神社はいずれも神社本庁に属してはいません)

(余談)悲しいことに、わが利根町の神社はいずれも別表神社に選出されてはいないのです。ちなみに茨城県では、鹿島神宮・大洗磯前神社・酒列磯前神社・常磐神社・笠間稲荷神社・筑波山神社・茨城県護国神社・水戸東照宮・大杉神社の9社。
鹿島神宮・笠間稲荷はともかく、ほかのは知らんなあ・・・(と少し、郷土意識)。

(07/05/21追記再構成)(05/07/16追記再構成)(05/07/10)